2023 有馬記念予想

◎⑬タスティエーラ

2023年の古馬中距離路線は一年間、イクイノックスを中心に回った。昨年の天皇賞(秋)から、G1のみ6戦して全勝。覚醒した“天才”は、自在の脚質でどんなレースでも高いパフォーマンスを発揮し、海外ふくめ4つの競馬場で凱歌を上げた。現役最強は確定的、史上最強馬論争の一角にも名乗りを上げる完璧な成績を残した。

そのイクイノックスが、前走ジャパンカップを最後にターフを去った。今年の有馬記念は、イクイノックスなき2024年を占うレースとなった。

次代の日本競馬の中心となり得る馬は誰か。すでにジャパンカップで2着となった今年の牝馬三冠馬リバティアイランドがその筆頭候補に挙がっている。この有馬記念を勝って、それに並び立つとすれば、今年のダービー馬タスティエーラこそ最も相応しい。

牝馬三冠とは対照的に3頭が一冠ずつを分けあった牡馬三冠だが、タスティエーラはそれを2→1→2着で皆勤。それぞれの距離、コースにしっかり対応してみせた。

このレースと同じ中山コースは皐月賞で2着。①ソールオリエンス鬼脚に屈したが、前傾ペースを早目に仕掛けてのもので、むしろ地力を示したと評価したい。距離2500mは言わずもがな日本ダービー2400mと近似、この時はレーン騎手の完璧な仕掛けに反応して勝ちきった。今年の3歳牡馬レベルをどう評価するかが鍵だが、少なくともトップ中のトップであるタスティエーラは通用するレベルにあるはず。

先行馬は少なく、コーナー6回のコース形態からもペースは上がらないはず。新馬戦快勝以来となるムーア騎手の手綱だが、その時のような積極的な騎乗を期待したい。

 

◯⑯スターズオンアース

今年はG1のみ3戦して2→3→3着。あとワンパンチたりない印象の戦績だが、大阪杯はジャックドールにハナ差、ヴィクトリアマイルはソングラインにアタマ+3/4馬身差と、勝馬と遜色ないパフォーマンスを示している。前走ジャパンカップはイクイノックスに完敗だが、ロスの大きい大外枠からの競馬で、2着のリバティアイランドよりも高く評価できるような走りだった。

枠運なく今回も、過去10年連対のない大外枠だが、位置取りを下げてでも内を選択して、ロスない競馬ができれば地力は上位。乗り難しい枠だけに、主戦のルメール騎手に手が戻るのは好材料

 

▲①ソールオリエンス

牡馬三冠を通じての評価は⑬タスティエーラに一歩を譲るが、ロスなく運べる最内枠と、なんと言っても皐月賞でみせた爆発力は魅力。

この馬も次代の主役候補の一角だ。

 

△④タイトルホルダー

有馬記念は2年連続凡走しているが、同条件の日経賞は連覇。舞台適性はある。強力な同型不在で、単騎逃げ、残り1000mあたりからペースを上げる得意の持久力勝負に持ち込める公算が高い。

 

【馬券】

ワイド流し⑬→①④⑯ 3点